普段明るくて人当たりがいい人が言うドライな悪口にゾクゾクする感覚がわかる方はいないだろうか。
少し不謹慎かもしれないが、私は人が普段は見せないようにしている暗部、例えば爽やかな人の悪口、元気な人が病んでいる姿、穏やかな人の怒る所、そういった暗部が見え隠れする瞬間が好きなのだ。
シンプルに普段のギャップに興奮する、というのもあるが、暗部だけあってその人が普段はどうしても見せないようにしているものに触れている感覚に対して背徳感や未知への好奇心など色々な感情が入り混じってワクワクしてしまう。
人によって隠したいものが違うように暗部の形も人それぞれで全然違うのだ。
ちょっと嫌な人に対する悪口一つとっても全然違う。
例えば顔を顰めて怒りながら言う人もいれば、真顔でボソッと溢す人もいる。普通に喋るように淡々と言う人もいれば、表情やトーンには出ないが静かな怒りを沸々と抱えているのが目に見えてわかるタイプの人もいる。
言葉選びにしたってそうだ。怒りながら言う人でも「アホ」「ヤバすぎ」「ボンクラ」など悪口のチョイスは人によって違うし、「なんで〇〇なんですかね〜」と疑問を呈するようなタイプもいれば「よくわからん」と濁す人、皮肉のような事を言う人など悪口や怒りの形も十人十色なのだ。
普段は決して見られないし、本来は見ない方がいい。そしてある程度距離が縮まっていないと見ることは難しい。それが人の暗部である。
正直、私はこれからも人の暗部を色々見ていきたいし、暗部を見られる程信頼関係が強い人間を増やしていきたい。
と、ここまで書いてきたわけだが、一つ問題がある。
私の暗部もきっと誰かが見ていて、興味を持たれているかもしれないということである。
最近特に私は人に対して怒ったりネガティブな姿を見せすぎないように努力しているつもりではある。
が、それでもやっぱり人間なので落ち込んでしまったり投げやりになることはあるし、怒ってしまうことも時にはある。
そういった私の暗部を見た時、知人は一体何を思っているのだろうか?その時抱く感情は本当に心配だけなのだろうか?
別に、好奇心等を持たれる事自体は良い。何故ならお互い様だし、関係性が破綻したりするよりかはよっぽどマシだからだ。
そうではなく、具体的にどんな事を考えているのか私は知りたいのだ。
まあそうは言っても、もしそれを誰かに聞いたとて教えてくれる人など誰一人いないだろう。
何故ならそんな一見不謹慎な考えは、間違いなく人に隠したい暗部なのだから。
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